石田衣良さんの「ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉」をオーディオブックで購入して聴いた感想

以前から石田衣良さんの池袋ウエストゲートパーク(IWGP)シリーズが好きだったものの、途中からは仕事が忙しくて本を買っても読む時間がありませんでした。
ですがaudiobook.jpを利用するようになり、オーディオブック版があることを知ったので、まだ読んだことがなかった「ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉」を購入して聴いたのでその感想を紹介します。
audiobook.jpでは他のIWGPシリーズについてもオーディオブックとして購入できるものの、いきなり感想は9作品目(個人的にまだ読んでいなかったから)になってしまいますが、私と同じようにIWGPシリーズが好きな人に限らず、紙の本とオーディオブックがどう違うのか気になる人も参考にしてください。

IWGP9は聴き放題プラン対象ではなかったが倍速版があるなど便利

audiobook.jpで販売されているオーディオブックには、月額750円の聴き放題プランで楽しめる作品もありますが、「ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉」(以下、IWGP9)は残念ながら対象ではありませんでした。
そのため個別購入しなければなりませんが、販売価格は761円(税込)と文庫版の637円(税込)と比較しても特に高額という訳ではないから気軽に買える値段なのが嬉しいですね。

聴き放題プランを含めて再生速度変更機能(0.5~4倍速)があるスマホアプリで聴く場合には、ダウンロードするファイルは通常速度の1種類だけしかありません。
ですが個別購入した作品をパソコンでダウンロードする場合、IWGP9のように通常版と倍速版が用意されていることがあります。


倍速版は普通に再生しても2倍速で再生されるため、再生速度変更機能のないオーディオプレーヤーで聴く場合も時短可能だから便利です。

IWGP9をオーディオブックで聴いた感想

IWGP9のオーディオブック版は小説版をそのまま一人のナレーターが朗読するのではなく、登場人物ごとに違う声優さんがセリフ部分をしっかりと感情が入った声で演じています。
ですが基本的には主人公のマコト役の人が情景描写などを朗読しているため、他の人物のセリフが出てこないと地味な感じ(落ち着いた雰囲気とも言う)を受けたり、マコト以外の視点でもセリフ部分以外はマコトの声というところは雰囲気的にちょっとガッカリしました。
これまでのIWGPシリーズは小説版は読んでいたものの、実はドラマ版を見ていないので自分の中に勝手なイメージがあったので、最初はギャップに戸惑いましたが、しばらく聴いているとやはりプロの朗読だけあって気にならないどころか引き込まれていたので良かったです。

安定感抜群!IWGP9のストーリーに関する感想

既にIWGPシリーズもこのドラゴン・ティアーズ 龍涙は9作目になっているだけあり、登場人物のキャラクター的な部分は安定しているため、安心してやりとりを楽しむことが出来ました。
目新しさがないと思う人もいるかもしれませんが、あっと驚くような展開よりも安心して楽しめる方が好きな人にはおすすめです。
オーディオブック版は本を読むのとは違って、セリフで登場人物の感情がはっきりと分かるから、小説を読むよりも集中してストーリーを楽しむことが出来るのが嬉しいところ。

IWGP9は内容としては4話の短編集になっていて、これまでのシリーズと同様にどれもマコトがトラブルを解決していく流れで安定感抜群だから安心して楽しめる内容でした。
しかも話の中では「悪が軽やかに栄え、正義は重苦しく沈んでいく」などのちょっとカッコイイ感じの言葉も出てきますが、それも声優さんのセリフで聴くから本を読むよりも様になっていて良いですよ。
IWGP9は既にシリーズの中では古い(この感想を書いている時点でIWGP14まで出版済み)ものになるけれど、それでもメディアが悪者を集中して非難するところや手のひら返しをする部分など、最近でも通じる部分も多いから古さは全然感じませんでした。

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